オンラインヨガの本田信英です。
一週間ほど前から右肩に奇妙な痛みを感じるようになりました。
これまでに感じたことのない違和感におかしいなと思い、色々と方策を施しているのですが、多少は改善するものの根本の部分から良くならないまま今に至ります。
ヨガのインストラクターやっているのがそんなのでいいのかと言われそうです。
けれど、不調があることで私達は健康でいられるのだと私は思っています。
目次
ヨガをやっても不調はなくならない
誤解を恐れずに言えば、ヨガをやってもそうそう痛みが無くなることはありません。
もちろん緩和はしていきます。
肩こり腰痛を筆頭に、ヨガをやっていれば心身共に身体は整っていくでしょう。
けれど、一時的に良くなっても日常生活の中で、悪い姿勢やストレスで負担をかければやはりすぐに元通りです。
だから生活そのものを整えていかない限りは痛みや不調がなくなることはありません。
痛みが移るのは改善の証拠
それでも継続していくことで身体は変化していきます。
今まで気になって仕方なかった身体の痛みがある時気にならなくなる時がくるでしょう。
ただ、その代わりに別の箇所に違和感を覚えるようになります。
痛む場所が変わってくるんですね。
これは吉兆です。
例えば、自分の腕を軽くつねってみます。その場所がジンジンするはずです。
それから別の場所をより強くつねってみます。
そうすると、強くつねった方に意識が向いて、最初につねった方は意識の外に追いやられます。
つまり、私達はより深い痛みや違和感の方に意識が引っ張られます。
逆に考えると、痛む場所が変化していくということは、その痛みが緩和したということです。
今までもそこに存在していたけれど、気にならなかった痛みが浮上してきたということでもあります。
(別の場所を痛めたわけでなければ、ですが)
だから、それまでと比べれば確実に身体は整ってきているという証拠です。
私自身、ヨガを始めた当初は腰痛持ちでしたが、それが気にならなくなり足の付け根、太腿の前面と痛みが移動していきました。
「調子が良い」のか「不調を感じられない」のか
「調子は悪くないんだけど、最近疲れやすいんだよね」
以前、そう言った人がいました。
その人はお酒が大好きで毎日飲んでいたそうですが、顔色は土気色で、とてもではないけれど体調が良さそうには見えませんでした。
後々、話を聞くと検査で肝臓の数値が引っかかったそうです。
「不調がない=体調が良い」と考えた時に、体感としてはまったく不調がないから問題ないと判断する人がいる人がいます。
けれど、それはもしかしたら不調を感じられないだけかもしれません。
不調が慢性化すると、だんだん感覚が麻痺してきて、それを感じる力が失われてきます。
だから、肩こりを感じる人はまだかわいいもので、本当にガチガチに凝り固まった人は肩こりを感じることすらできない人も珍しくありません。
そういう人がヨガで肩こり解消すると、逆に「肩に違和感を覚えるようになった」と言い出すこともあります。
だから、不調を感じる能力ってとても大事です。
不調を感じるからこそ休む気になる。
不調を悪と決めつけて、それを修正すべきものとして捉えると苦しくなります。
現状に対して、常に否定的な姿勢になってしまうからです。
理想を追い求めることもそうなんですが、例えその思い通りの健康を手に入れたとしても、それが自分の求めていたものと違うということがしばしば起こります。
良いと思って買った服もなかなか着なかった、という経験が1度くらいはあることでしょう。
現状ありもしない理想の健康状態を思い描いて、それを手繰り寄せるようとしても、同じことが起こりうるんですね。
それよりも今ある状態、なにかしらの不調があるとしたらその身体を出発点として、どういう方向性で付き合い、改善していくのかを考えていく方が良いと私は考えています。
そうすると、不調があることで私達は自分がそこに負担をかけていることに気づきます。
休息が必要な時のシグナルだと捉えると、不調も悪くないではないですか?
不調を感じられなければ手遅れになる
些細な不調に気づけないとどうなるかといえば、手遅れになる可能性があります。
前述の肝臓検査で引っかかった人も、検査を受けないままずっと生活を続けていれば、もしかしたらガンなどの肝臓病としてもっと酷くなるまで判明しなかったかもしれません。
けれど、日頃から不調を感じられる身体を保っていれば、より早い段階で気づけます。
だから好・不調を善悪で判断せずに、身体からの声の1つとして付き合っていきましょう。