ただ、陰陽はあらゆるものに存在します。当然、他人同士だけでなく1人の人間の中にも存在します。
身体の部位でも、例えば右手と左手。
頭と足。
内臓と皮膚。
内臓の中でも動き続ける心臓は陽性ですし、沈黙の臓器と言われるくらいなかなか症状の現れない肝臓は陰性になります。
1人の人間の身体は数え切れないほどの陰陽が存在し、それらが絶妙にバランスをとりながら私達は存在しています。
そう考えると、健康的に生きていることって奇跡的なことだと思いませんか?
同時にすぐに私達が体調を崩すことも頷けます。
些細な食生活の乱れでも身体のバランスが崩れてしまうわけです。
とはいえ、崩れたとしても自然治癒力という素晴らしい力によってまた秩序を取り戻すことはできます。
人間というのは本当によくできています。
自分の陰陽を見てみよう
さて、ではこの陰陽をどのように自分に活かしていけばいいのでしょう?
簡単な体質の陰陽表を用意しました。
あなたはどちらよりの体質でしょうか?
注意してほしいのは1つの項目だけで見て判断しないことです。
総合的に見てどちら寄りなのかがわかれば結構です。
そして、繰り返しますが良い悪いで判断しません。
躁鬱というほど酷くはなくても気分の波は大なり小なりあるものです。
意欲が湧いてきて、色んな場所に出たくなる時もあれば、部屋にこもって1人で本を読みたくなる時もあるでしょう。
それが自然な状態です。
極端にならないようにだけ注意を払いましょう。
どちらかに行き過ぎそうになれば、逆のことをしてあげればいいのです。
ついつい頭で考え込んで鬱々としてきてしまう陰性体質の人は、少し激しく動いてみます。
なにも全力疾走しなくても、その場で大きく手を振り、素早く足踏みをしてみるのだっていいのです。
じっとしていられず、すぐに感情的になってしまう陽性体質の人は、落ち着く時間を持ちます。
冥想をしてみたり、気功や太極拳などでゆったり動いてみることでも心が静まってくるでしょう。
そうやってバランスをとることを心掛けましょう。
他人と比べない
ただ、注意してほしいことがあります。
誰それと比べて陰性、陽性であると比べないことです。
それをしてしまうとあなた自身の陰陽がわからなくなります。
人には、生まれ持った気質があります。
小さい子どもを見ていても、やはり生まれ持った特徴があります。
どんどん人によっていく子。お母さんにべったりの子。
その気質を無視して、必要以上に陽性らしく陰性らしく振る舞うことは無理を生みます。
無理をすれば、やがてはガタがきます。
自分にあった振る舞い方があります。
コミュニケーション力が高い、と言った時にも自分の話をどんどんしていく人もいれば、質問から会話を盛り上げていく人もいる。
自己開示なのかそれとも受容なのか、どこに比重を置くかはそれぞれです。
知らない誰かになろうとすることよりも、自分にあったやり方を見つけていきましょう。